フォーブルサントノーレは高級なブティックが数多く並んでいますが、そんな中に高そ~うなバラだけを扱っているショップがあります。『Costes Dani Roases』。ラグジュアリーなお店のウインドウ。
左側には赤いバラのアレンジ。左側には白いバラのアレンジです。
そして店内には珍しいオレンジ色のバラが山ほど!!
こちらのお店はいつも圧倒されるばかり。そういえば前回通ったときはお金持ちそうなオジサマが100ユーロ札を何枚も出していて驚いたんだったわ。パリにも色々なお店がありますね・・・。
雪が少しおさまったので、そのままオデオン座の前の『Rosebud (ローズバッド)』さんへ。ここは昨年の6月にも来ましたが、ナチュラルなディスプレイがとても気持ちよいお店です。
今回は窓辺にミモザが・・・。ワントーンで統一されていますね。別のウインドウは白とグリーンでナチュラルに。
中に入ってもOKとのことでお邪魔させていただきました。オーナーのバンソンさん。丁度ブーケを作っているところでしたので、拝見させていただきました。
店内にはミモザとともにこんなお花が合わせてありました。「なんていう名前ですか?」「アマメリスだよ」「え??アマリリス??」「ノンノン、アマメリス。」・・・、初めて聞いた名前なのでメモメモ。帰国後しらべたら『ハマメリス』とありました。フランス語だからHが消えるのね。マンサクの花の一種で薬効もあり、ヨーロッパでは古くから使われているようです。
色々見せていただき、一緒に写真もとってくださいました。枝を合わせてのびのびとした爽やかな春のブーケも一緒です。バンソンさん、お仕事中に有り難うございました。
ジョルジュのお店を出たあと、お腹がすいたのでオデオンの駅近くの『ル・コントワール』というビストロへ。雪も降ってきてしまいました・・
評判の良いお店なので開店前から行列ができています。外のお席も準備OK。でも雪だから中がいいな・・・。(それにしてもひざ掛けの色使いのきれいなこと!!)
狭い店内はあっという間に満席!外のお席もすぐに埋まってしまいました。オマール海老のビスク(クリームスープ)が美味でした~!こちらは何を頼んでも全て美味しかった。並ぶわけですね。
さてさて、花屋さんに行きましょう~。次は散歩の途中で見つけたお店。オデオン座近くの『Stanislas Draber 』(スタニスラス・ドラベール)。
出版社が多い地域らしく、とても知的な雰囲気のウインドウです。思わず吸い寄せられました・・・。お店の入り口には詩が書いてありました。
店内撮影はNGなので入り口付近からの写真を。
丁度お店がお昼休みだったようで、開店を待っているご婦人がいらしたのでお聞きすると、『ここはセンスの良い、有名なお店よ!』とにっこりウインク。すぐにドアが開きマダムは自宅用の簡単なブーケを注文なさっていました。きれいな色のラナンキュラスのブーケロン(ラウンドブーケ)でした。
季節のミモザがウインドウを美しく飾っています。オーナーのセンスがうかがわれるとても印象的なディスプレイ。
あとから調べたら、有名なフラワーデザイナーさんでした・・・。知らずにごめんなさい。
DAFA3の旅 その4として・・・
パリに来ているからには、やはり花屋さんの様子も見てこなくては・・・と、授賞式の疲れが残っている体を引きずり、朝からメトロで移動~。
まずはモンパルナスにある、ジョルジュ・フランソワのお店へ。ご存知の方も多いかもしれませんが、ジョルジュはパリのお花屋さんの大御所で、パリスタイルのロマンティックなブーケを広めた方といってもいいかもしれません。ちょうどこの日はこれからデザイナーのKENZO(高田賢三さん)のお宅に活け込みにいく準備をしている所でした。
パートナーのともこさん(同じ名前!)と三人で。DAFA1の時にランジス市場でレッスンを受けた時の事や今回の旅の話など色々しました。ジョルジュさんは結構なお歳なのですがお元気そうです。
こちらのお店の特徴は、とにかくお花に溢れていること!ジョルジュさんはお店に花がいっぱいでないと嫌なんだそうです。さながら『秘密の花園』って感じで、とってもいい香り。日本人の方も一緒にお仕事されてました。
色々お話できて良かったです。今回は帰国を控えていることもありブーケをお願いできませんでしたが、300ユーロくらいから作ってくださるそうですので、旅の初めに頃にお願いしてホテルに飾るのもいいですね。
ここフランス国立園芸協会には色々な部門があります。ガーデン部門、バラ専門部門、そしてアールフローラル(アレンジメントなど)・・。今回も見学の方が沢山。全員のデモが終わったら皆さん作品の写真をとりにいらっしゃいます。晴れがましいような、照れくさいような・・・。
昨年の試験のときにとてもお世話になったベルサイユのニコラ・シメオン先生とも再会できました。『とても良かったわ。頑張ったわね!』とほめて下さり、試験で緊張していた時の事がよみがえり、胸が熱くなりました。
今回は舞台でのデモンストレーションのほかに、エントランスホールのお花も各自1作品作り展示いたしました。私はフトイという茎が美しい植物と、ガラス管を合わせた作品を・・・。
沢山のフトイをワイヤーでつなぎ、 様々な形で螺旋状に。そして間に色々な長さのガラス管を配しています。アクセントに春の花の代表であるラナンキュラス・・・。フトイはフランスには無いので日本から持ち込み、ホテルの部屋でほぼ徹夜で作業。珍しいのか、色々なフランス人が質問にきました。何度も何度も見に来る方がいらしたのだけど、何にそんなに興味を持ったのか聞くことができなかったのが後悔・・。
怒涛のような授賞式までの日々でした。デザインが決まらず何度も試行錯誤を繰り返し精神的にも大変だった日本での日々、そして当日を無事に終えるまでの緊張など、思い返せばDAFA3は本当に大変でした。と同時に何事にも代えがたい素晴らしい経験と大きな達成感を得ることができました。同行した夫も「これを終えてのプロフェッサーの資格なんだと実感したよ!」と言っていましたが、本当にそうだと思いました。
こういうことを体験できたこと、そしてここまで指導して下さった若山先生(右から2人目)、一緒に励ましあった平山先生(左端)岩崎先生(左から2人目)、理解を示してくれた家族、そして温かく迎えて見守ってくださっていた園芸協会の先生方に心から感謝いたします。
また今回花を通して沢山のフランスの方々と知り合うことができました。元会長さんのお言葉ですが、『これがゴールではなく、これからもっともっとアーティストとして勉強していきなさいね』とのこと。彼女達とまた会えるよう、研鑽を続けていこうと思います。
この日はさすがに爆睡~~~!!もう動けません~~~。
その4に続く・・・・
今回は園芸協会のすぐそばのホテルをとりましたので、資材を運んだり、着替えに帰ったりと大変助かりました。時間ギリギリまで丁寧に作業をし、午後からの授賞式に臨みます。
エプロン姿から服を着替えて会場に戻ってきたら、さっきまで作業をしていたホールは見学のお客様や園芸協会の方々で超満員。補助席も出るほどでした。その熱気に一気に緊張が高まります。順番に名前を呼ばれ、農水省の方からお免状をいただきます。
日本から来た仲間、そしてフランス人の皆さんとも一緒に喜びを分かち合いました。受賞者の家族や先生、友人、生徒さんや見学者の方々から大きな拍手がおくられましたが、それは『よく頑張りました!』という温かな思いに溢れていてとても感激しました。
そしてこのあと個人の作品のデモンストレーションに移ります。今回はフランス語を教えていただいている大里先生に相談し、始めの挨拶と感謝の言葉をフランス語でスピーチしました。外国人である我々をいつも温かく迎えてくださる園芸協会の方々にも私の感謝の気持ちを伝えたいと思ったからです。
覆われている紙をはずしながら作品を完成させていきます。全ての紙をはずし作品の全容が見えたときに会場から拍手がわき、ホッとしました。自分の考えや工夫した点など、通訳の方に訳していただきながら作業を進めましたが、緊張もあり思っていることを全ては伝え切れませんでした。もっとこう言えば良かった・・など、今となっては反省点も沢山あります。
『eclosion (孵化)』という今年のテーマによる私の作品です。
その3に続く・・・
みなさん、こんにちは。
無事にDAFA3の授賞式とデモンストレーションを終え、二日前にパリから帰ってまいりました! (始めて読まれる方のために・・・DAFAとはフランス国立園芸協会が行う資格試験で、1.2.3とあり、3はプロッフェッサーとなります。)
デモ作品のための長い準備期間、難しい作品作りと、私にとっては初めて経験することばかりでしたが、何とか無事に終えることが出来ました。少しずつですが、アップしていきますね。
到着して翌日の早朝6時、ランジス市場へ花材の仕入れに。エコールの若山先生と埼玉の岩崎先生、大阪の平山先生も一緒です。市場は裏日で花も少なめ。ある中から適切なものを決めていきます。予定していたものがあるとは限らないのでドキドキします。
私は黄色いガーベラをまず100本。まだまだ他にも仕入れなければ・・・。他の先生方も真剣に必要な花材をさがします。(写真では笑っていますが)
そして買った資材を抱えて園芸協会へ。いつもながらステキな入り口。いよいよ準備が始まります。授賞式までは限られた時間しかないですし、とても緊張します。会場にはフランス各地からも5名の受賞者がいらして、皆さんそれぞれ作品の準備です。大きな資材を車で運んでいらっしゃいます。日本人は飛行機で運ばなくてはならないので、作品のデザインにも工夫と苦労があります。
大阪の平山先生と。デモ用の作品の前で。食事をする間もなく疲れてますが、励ましあいながら一緒に頑張っています。
その2に続く・・・