パリ滞在中、日帰りでランスに出かけました。パリの東駅からTGV(新幹線)で45分です。
出発時間より少し早く駅に着いたので、東駅付近をチョッと散策。駅のそばには『サンマルタン運河』という、とてもステキな運河のあるエリアがあります。小雨模様の日でしたが、それもまた良し~~。
時々写真でも見かけますが、パリ!っていう景色ですね~。木とアイアンで出来た橋を人々が行き来している様子は何とも風情があります。中心地から少し離れていますが、お時間があれば一度お出かけになることをお勧めします。
東駅からはフランス各地に電車が出ています。地下鉄とも直結しているので大変便利。
パリを出るとあっという間に田園地帯に。こういう光景を見ると『フランスは農業国だなあ・・』と思います。ちなみにこの時のTGVの時速は320キロ!市街地を走る日本の新幹線に比べ、広い農地を直線で走れるTGV,速いです。あっという間にランスに。日本から予約したTGV、とても快適でした。
ランスはシャンパンの誕生の地でもあり、世界遺産が3つもあります。駅から目的のレストランまでは車で10分。途中に世界遺産の大聖堂も見え、また有名なシャンパンメーカーのカーブも沢山あります。下の写真はポメリー。まるでお城のような建物です。
今回の目的地『Chateau Les Crayeres(シャトー・レ・クレイエール)』。ミシュラン2つ星のレストラン『ル・パルク』を擁するシャトーホテルです。(以前はボワイエという3つ星レストランでしたが、シェフが変わり、レストランの名前も変わりました。その場合、星はゼロからスタートとなりますが、既に2つ星をとっています。)
『クレイエール』の歴史は1875年、シャンパンメゾンのオーナー・ポメリー夫人がこの7ヘクタールの敷地を購入したことにさかのぼります。娘のルイーズと名門貴族ギー・ドウ・ポリニャックの婚礼のために建設したシャトー(お城)が現在の『レ・クレイエール』です。
小雨で車から降りて全景をとれなかったけれど、季節違いですとこんな感じです。
宿泊もできますが今回はランチだけでの訪問です。少し時間が早かったので準備が整うまでバーラウンジへ案内されました。イギリススタイルの『ロトンド』、木立に囲まれた優雅な空間です。きっと夏ならもっと緑があるのでしょうけれど、ひっそりとした冬もよい雰囲気。
ガラス張りの明るくエレガントな雰囲気。お近くに住んでいるらしい高齢の紳士が三人、シャンパン片手に談笑されていました。我々もここではグラスでこちらのシャンパンを・・・。とってもとっても美味しいシャンパンでした!(帰りにパリの空港で発見し、記念に購入してしまいました。)
ダイニングに案内されるとそこは全く異なる雰囲気の空間です。ランチなのですご~くおしゃれをしなくても大丈夫。近くの席にアメリカの俳優の方がお食事していました。(名前が出てこない~~)
メニューはコースが2種類とアラカルトが沢山。私はコースで、夫はアラカルトでお願いしました。ここからはお食事の写真をアミューズから始まりいつくか・・・
ロブスターのカルパッチョとキャビアのサラダ。
こちらのホタテには秋から冬の名物の黒トリュフが目の前でザクザクスライスされて乗せられていきます。
テーブル横で彼が上手にサーブしてくれます。そしてチーズ!!!特にこの地方のものを多く扱うようにしているとの事。 そしてチーズに合う木の実やドライフルーツも全てそれぞれに合わせたものを選んで下さいます。くるみ、ナツメ、アンズ、イチジク・・・どれでも合いそうだけど、やはりちゃんと考えてあるらしい・・・。
お料理そしてチーズ、シャンパン、サービス、空間と、どれも本当に感激しました。フランスの食文化の凝縮形を体験したようなひとときでした。
『ル・パルク』の裏側には広大なお庭が広がっています。時間があったらお散歩したかったけど生憎の雨。所々に置かれている鉢植え(トピアリー)がステキですね。
最後にこちらで30年スーシェフをしている馬田さんと対面。ボワイエのころからいらっしゃいます。
大変素晴らしいひとときでした。でも読んでいてもお分かりのように、かなり時間をかけたお食事だったため、あ~~~~大聖堂もなにも見る時間がありません!早く駅に行かなくちゃ。そして我々はバタバタとパリへ戻ったのであります。