東京はコロナウイルスの感染が広がり、自粛生活が続いています。皆さんいかがお過ごしでしょうか。いつもとは違う暮らしの中でも小さな幸せを見つけていきたいものです。
我が家の近くの藤棚では藤の花が真っさかりです。
この『藤の花』。私にとって忘れられない思い出があります。それはかつてパリで受験したDAFA2の試験の時の事。
DAFAの試験というのはフランスで行われているお花の技能試験。レベル2の試験では実技と共に『植物学』の試験が行われます。受験者は大きなテーブルの上に置かれている沢山の植物について、植物学名(ラテン語)と用法、用途(それぞれフランス語)を試験管の前で答えなければなりません。
私が最後に聞かれたのが藤の『葉』。 花じゃないのです。なかなか答えられなかった私に、日本人の通訳の方が「日本舞踊でこれを持って踊るのがあるわよね・・・」とぽそりと助け船を。『藤娘』のことだと思った私は何とか「ウィステリア!」「と答えることができ、ホッとしたものです。
それ以来、藤を見るたび葉をよく眺めます。変わった形ですよ。植物は美しい花だけでなく、葉があってこそ・・ですね。