皆様こんにちは。
『アブラチャン』という木の名前を御存じですか?初めて市場でこの名前の札を見たとき、私は冗談で付けた名前かと思ったのですが、これは正式な名称で『油瀝青』(クロモジ科)の枝の事でした。
さて今月の研究科では、このアブラチャンの枝を使ってタワー型のアレンジメントをレッスンいたしました。
細かな枝を組み合わせながらタワーを作りますが、この枝の組み方によってデザインの印象が変わってきます。花を活けるだけでなく、こうした作業で作品を作っていくというのも造形の面白いところだと常々感じています。
春は華奢な花も色々出ますが、この白いスカビオサの花は細い茎に細かな花びらが幾重にも重なるとても愛らしい花。今回はこちらを枝の所々にちりばめるように配置してみました。
冬が終わり、森の木々にも春がおとづれているような、そんなイメージがします。
見る人それぞれが作品の中に何かを感じられるような、そんな作品が作れると良いなあと個人的に思います。