フランススタイルを学ぶフラワースクール NATURE(ナチュール)  大森駅から徒歩6分!パリスタイルのアレンジメントを基礎から学べます。DAFAやフランススタイルのディプロマ取得も。品川や目黒、川崎からも便利! 

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能『木賊(トクサ)』、そして後継者不足。

能『木賊(トクサ)』、そして後継者不足。

幼いころからの仕舞のお稽古を続けている私、先週の日曜日に私の師である喜多流の能楽師、粟谷明生先生のお能『木賊(とくさ)』を拝見しに国立能楽堂へ行ってきました。

『幼い我が子と生き別れになった翁(老いた父親)が、旅の僧侶らに一夜の宿を貸します。夜、少しお酒が入った翁は子供の事を思い出しては心乱れ、僧侶達の前で子供が着ていた着物や烏帽子を身に着け、心乱れるがまま舞をいます。涙にくれる老いた父。しかしその僧侶一行の中に、かつて生き別れた我が子が・・・』というお話です。

このお能の中で、主人公の翁はトクサを刈っているという設定。実際にパンフレットの後ろの写真のようにトクサをもって登場します。

お能では本物のトクサを使ってこうした小道具を作り使用します。花の仕事をしているご縁で、今回私がトクサをご用意させていただきました。納め損ないをするわけにはいかないので、だいぶ前から仲卸さんにお願いしていたのですが、

「いいトクサを作る生産者さんが高齢のために辞めてしまったんですよ。息子さんは跡を継がないので、ほかの生産者さんの中で良いトクサを探します・・・」とのこと。これまではピカイチのトクサが市場で手に入ったのですが、それはもう二度と手に入らないとの事。

枝物や葉ものは地味で、ものによっては手がかかるので、若い人はやりたがらないのだそうです。以前ツゲの長いものを探したことがありましたが、やはり生産者さんがご高齢のため辞めてしまい、もう二度と手に入らないと言われました。

少し前までは当たり前のように手に入っていたものが、後継者不足のために静かに、けれどどんどん消えていっているという現実・・。じっくり周りを見てみると、皆さんの周りでもそういうことが静かに進んでいるのではないでしょうか。

 

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